第20回 課題10の【解説】 HO20_1204
【問1】

  ネオンサインは意匠登録することができるか。 p.223
  【解説】 p.218 意匠権の対象となるためには物品の形態であることが必要である。ネオンサインは,ネオンガスを封入したネオン管を用いて描く絵や文字であり,固有の形態を有しないから意匠登録を受けることができない。ただし,特定のデザインを施したネオン管は意匠登録を受けることができる。
2条1項
 

【問2】   テレビ番組をテレビの形態として意匠登録することはできるか。 p.223
  【解説】 p.221 テレビの形態は物品であるが,テレビ番組は,コンテンツそのものであり, デザインとは言い難く,テレビの機能や操作に必要な画面ではないから,登録を受けることができない。
2条2項


【問3】   天然の貝をそのまま用いたアクセサリーについて,意匠登録を受けることができるか。p.228
  【解説】 p.224 天然の貝は,天然物であり,そのままでは意匠登録を受けることができない。本件はこの天然物をアクセサリーとしていることから,アクセサリーに天然物が天然のまま使用されていても,アクセサリーとして意匠登録を受けることができる。  貝をそのままアクセサリーとする方法は,宝石を指輪にする方法が利用できます。爪留め,覆輪止め,レール留め,彫留めなどがあるようです。接着材を使用して留める方法も使用できるでしょう。

【問4】   Aは自動車の意匠に係る意匠権を保有している。Bはその自動車のミニカーの玩具について製造・販売している。Bの行為はAの意匠権の侵害となるか。p.233
  【解説】 p.229 意匠権は登録意匠と同一又は類似の意匠に対して及び,無断で製造・販売する行為は意匠権侵害である。本件での自動車とミニカーの玩具とは,形態が類似しているといえても,用途も機能も明らかに異なるから権利侵害とはいえない。

(定義等)
第二条  この法律で「意匠」とは,物品(物品の部分を含む。第八条を除き,以下同じ。)の形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合であつて,視覚を通じて美感を起こさせるものをいう。
2  前項において,物品の部分の形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合には,物品の操作(当該物品がその機能を発揮できる状態にするために行われるものに限る。)の用に供される画像であつて,当該物品又はこれと一体として用いられる物品に表示されるものが含まれるものとする。

(意匠権の効力)
第二十三条  意匠権者は,業として登録意匠及びこれに類似する意匠の実施をする権利を専有する。ただし,その意匠権について専用実施権を設定したときは,専用実施権者がその登録意匠及びこれに類似する意匠の実施をする権利を専有する範囲については,この限りでない。  
 
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