No33 ポパイ商標事件
 最二020720  商標法25条,37条,民法1条3項
【要旨】  客観的に公正な競業秩序を維持することが商標法の法目的の一つであり,「ポパイ」の漫画の著作権者の許諾を得て標章を付した商品を販売している者に対して,商標権の侵害を主張するのは,客観的に公正な競業秩序を乱すものとして,権利の濫用にあたる。
【判示】  漫画の主人公の観念,称呼を生じさせる登録商標の商標登録出願当時,既にその主人公の名称が漫画から想起される人物像と不可分一体のものとして世人に親しまれていた場合において,右主人公の名称の文字のみから成る標章が右漫画の著作権者の許諾に基づいて商品に付されている など判示の事情の下においては,右登録商標の商標権者が右標章につき登録商標の商標権の侵害を主張することは,権利の濫用として許されない。
  本件商標は右人物像の著名性を無償で利用しているものに外ならないというべきであり,客観的に公正な競業秩序を維持することが商標法の法目的の一つとなっていることに照らすと,被上告人が,「ポパイ」の漫画の著作権者の許諾を得て乙標章を付した商品を販売している者に対して本件商標権の侵害を主張するのは,客観的に公正な競業秩序を乱すものとして,正に権利の濫用というほかない。

【解説】  著作物としてポパイは保護されるており,先願優位の原則はここでも働く。
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