【解説】  No.106  前回 次回
 著作権法:権利制限

【問】  著作権を侵害する行為により作成された著作物であることを知っていたとしても,私的使用を目的とする場合であれば,その著作物をインターネットからダウンロードし,自分のパソコンに保存することができる。

【解説】
【×】 私的使用は,権利者の損害も大きくないことから原則として自由であるが,ネット上へ著作権侵害の著作物をアップロードすることは,著作権者の利益を害する程度が大きいことから禁止されている。アップロードは違法であるが,音楽CDの売り上げが減少していることもあり,ダウンロードについても,私的使用であっても違法とした。
 この場合,単に見るだけであれば違法とはされないが,ダウンロードは,自分のパソコンに保存することであり,これを許すと,更に譲渡が行われ損害が大きくなる可能性があることから,禁止している。
 

第八章 罰則
第百十九条

3  第三十条第一項に定める私的使用の目的をもつて,有償著作物等(録音され,又は録画された著作物又は実演等(著作権又は著作隣接権の目的となつているものに限る。)であつて,有償で公衆に提供され,又は提示されているもの(その提供又は提示が著作権又は著作隣接権を侵害しないものに限る。)をいう。)の著作権又は著作隣接権を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であつて,国内で行われたとしたならば著作権又は著作隣接権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の録音又は録画を,自らその事実を知りながら行つて著作権又は著作隣接権を侵害した者は,二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し,又はこれを併科する。
 
前回の「問と解説」

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