No.473 商標 【問】 商標権者は,自己の商標権を侵害するおそれがある者に対し,当該商標登録の内容を記載した書面を提示して警告した後でなければ,その侵害の停止又は予防を請求することができない。 【解説】 【×】商標権侵害は,過失の推定規定があり,警告しなくても請求は可能である。なお,設定登録前は警告が要件である。 (差止請求権) 第三十六条 商標権者又は専用使用権者は,自己の商標権又は専用使用権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し,その侵害の停止又は予防を請求することができる。 2 商標権者又は専用使用権者は,前項の規定による請求をするに際し,侵害の行為を組成した物の廃棄,侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる。 (特許法 の準用) 第三十九条 特許法第百三条 (過失の推定),第百四条の二(具体的態様の明示義務),第百四条の三第一項及び第二項(特許権者等の権利行使の制限),第百五条から第百五条の六まで(書類の提出等,損害計算のための鑑定,相当な損害額の認定,秘密保持命令,秘密保持命令の取消し及び訴訟記録の閲覧等の請求の通知等)並びに第百六条(信用回復の措置)の規定は,商標権又は専用使用権の侵害に準用する。 特許法(過失の推定) 第百三条 他人の特許権又は専用実施権を侵害した者は,その侵害の行為について過失があつたものと推定する (設定の登録前の金銭的請求権等) 第十三条の二 商標登録出願人は,商標登録出願をした後に当該出願に係る内容を記載した書面を提示して警告をしたときは,その警告後商標権の設定の登録前に当該出願に係る指定商品又は指定役務について当該出願に係る商標の使用をした者に対し,当該使用により生じた業務上の損失に相当する額の金銭の支払を請求することができる |