No.808 著作権法 【問】 著作権の譲渡契約において翻案権について特掲されていなければ,譲渡した者に留保されたものと推定される。 【解説】 【○】 著作者が著作権の譲渡契約を結ぶ場合に,翻案権や二次的著作物の利用についてまで譲渡する契約の中に含まれていると認識しない場合も多いことから,これらの権利を譲渡する場合には,意識的な譲渡であることを明確にするため,特掲が必要である。 (著作権の譲渡) 第六十一条 著作権は,その全部又は一部を譲渡することができる。 2 著作権を譲渡する契約において,第二十七条又は第二十八条に規定する権利が譲渡の目的として特掲されていないときは,これらの権利は,譲渡した者に留保されたものと推定する。 (翻訳権,翻案権等) 第二十七条 著作者は,その著作物を翻訳し,編曲し,若しくは変形し,又は脚色し,映画化し,その他翻案する権利を専有する。 (二次的著作物の利用に関する原著作者の権利) 第二十八条 二次的著作物の原著作物の著作者は,当該二次的著作物の利用に関し,この款に規定する権利で当該二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利を専有する。 |