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No.927  特許法
【問】
  特許請求の範囲の記載において,特許を受けようとする発明が発明の詳細な説明及び要約書に記載したものであること,が求められる。

【解説】 【×】 
  特許権は,公開の代償として一定期間権利を独占できる制度であり,特許を請求する範囲が明確であることが必要で,その内容が明細書の発明の詳細な説明に記載されていることが必要であるが,要約書に記載された事項は特許請求の範囲に影響されないから,要約書に記載されていなくてもよい。

(特許出願)
第三十六条
 特許を受けようとする者は,次に掲げる事項を記載した願書を特許庁長官に提出しなければならない。
一 特許出願人の氏名又は名称及び住所又は居所
二 発明者の氏名及び住所又は居所
 願書には,明細書,特許請求の範囲,必要な図面及び要約書を添付しなければならない。
3 前項の明細書には,次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 発明の名称
二 図面の簡単な説明
三 発明の詳細な説明
 第二項の特許請求の範囲の記載は,次の各号に適合するものでなければならない。
一  特許を受けようとする発明が発明の詳細な説明に記載したものであること。
二  特許を受けようとする発明が明確であること。
三  請求項ごとの記載が簡潔であること。
四  その他経済産業省令で定めるところにより記載されていること。

(特許発明の技術的範囲)
第七十条
 特許発明の技術的範囲は,願書に添付した特許請求の範囲の記載に基づいて定めなければならない。
 前項の場合においては,願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮して,特許請求の範囲に記載された用語の意義を解釈するものとする。
 前二項の場合においては,願書に添付した要約書の記載を考慮してはならない
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