| 問２２ 商標 |
ア〜ウを比較して，商標権及び地理的表示に関して，最も適切と考えられるものはどれか。
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| 選択肢 | ア 商標権の効力は，指定役務の普通名称を普通に用いられる方法で表示する商標に及ぶ。 |
| イ 登録商標は不正に使用されていても，その事実をもって当然に商標権が失効することはない。 | |
| ウ 登録された地理的表示が不正に使用されている場合，特許庁長官がその表示の除去を命じる場合がある。 | |
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正解 イ ア：【×】普通名称に独占権はない イ：【○】不正使用には取消審判の請求が必要 ウ：【×】地理的表示は農林水産省の所管 【解説】 普通名称は，誰もが使用を希望するものであり，独占権には馴染まないものであるから，たとえ商標権であってもその効力は及ばない。 登録商標の不正使用であるか否かは，微妙な判断が要求されることもあり，当然に商標権が失効することはなく，不正使用による取消の審判を提起することが必要である。 地理的表示（GI：Geographical Indication）保護制度は，地域で育まれた伝統を有し，その高い品質等が生産地と結びついている農林水産物や食品等の名称を，知的財産として保護する制度で，法律名は「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」であり，農林水産省が所管している。 地理的表示も知的財産の一つであるが，所管は農林水産省であり，不正使用の除去命令は農林水産大臣が行う。
《商標法》
（商標権の効力が及ばない範囲） 第二十六条 商標権の効力は，次に掲げる商標（他の商標の一部となつているものを含む。）には，及ばない。 三 当該指定役務若しくはこれに類似する役務の普通名称，提供の場所，・・・その他の特徴，数量若しくは価格を普通に用いられる方法で表示する商標 （商標登録の取消しの審判） 第五十一条 商標権者が故意に指定商品若しくは指定役務についての登録商標に類似する商標の使用又は指定商品若しくは指定役務に類似する商品若しくは役務についての登録商標若しくはこれに類似する商標の使用であつて商品の品質若しくは役務の質の誤認又は他人の業務に係る商品若しくは役務と混同を生ずるものをしたときは，何人も，その商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる。 《特定農林水産物等の名称の保護に関する法律》 （措置命令） 第五条 農林水産大臣は，次の各号に掲げる規定に違反した者に対し，当該各号に定める措置その他の必要な措置をとるべきことを命ずることができる。 一 第三条第二項 地理的表示又は類似等表示の除去又は抹消 二 前条第二項 登録標章又はこれに類似する標章の除去又は抹消 |