知財検定

《特許法》
（先使用による通常実施権）
第七十九条 　特許出願に係る発明の内容を知らないで自らその発明をし，又は特許出願に係る発明の内容を知らないでその発明をした者から知得して，特許出願の際現に日本国内においてその発明の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は，その実施又は準備をしている発明及び事業の目的の範囲内において，その特許出願に係る特許権について通常実施権を有する。
（特許権の効力）
第六十八条 　特許権者は，業として特許発明の実施をする権利を専有する。ただし，その特許権について専用実施権を設定したときは，専用実施権者がその特許発明の実施をする権利を専有する範囲については，この限りでない。

問２５特許	文房具メーカーＸ社は，ボールペンＡをインターネットを通じて販売している。同業他社のＹ社から，ボールペンＡの販売がＹ社の特許権Ｐを侵害しているとして，ボールペンＡの販売の中止を求める警告書がＸ社に届いた。ア～ウを比較して，Ｘ社の考えとして，最も適切と考えられるものはどれか。
選択肢	ア　Ｘ社は，Ｙ社の特許技術と同様の技術を独自に開発し，Ｙ社による特許出願より前にインターネット上で公開しており，Ｘ社の行為は特許権Ｐの侵害には該当しないので，警告書に対してその旨を回答することを含めて何ら対応する必要はない。
	イ　インターネットを通じてボールペンＡを販売する行為は，特許発明の実施行為には該当しないので，特許権Ｐの侵害にはならない旨を回答する。
	ウ　ボールペンＡは，Ｘ社が独自に技術開発し，Ｙ社の特許権Ｐに係る特許出願より前に，事業の実施の準備をしていたので，Ｘ社は先使用による通常実施権を有する旨を回答する。