問の【解説】 No.52   平成27年11月5日 前回 次回
 特許法:出願審査の請求

【問】

 特許出願人自身が出願審査の請求をしていれば,請求により出願審査の請求を取り下げることができる。

【解説】

  【×】 出願審査の請求は,審査開始のトリガー(きっかけ)であり,その後に手続が係属するわけではないので,取下げることはできない。
 出願公開の請求も同じである。   特許法48条の3

(出願審査の請求)
第四十八条の三

 特許出願があつたときは,何人も,その日から三年以内に,特許庁長官にその特許出願について出願審査の請求をすることができる。
2  第四十四条第一項の規定による特許出願の分割に係る新たな特許出願,第四十六条第一項若しくは第二項の規定による出願の変更に係る特許出願又は第四十六条の二第一項の規定による実用新案登録に基づく特許出願については,前項の期間の経過後であつても,その特許出願の分割,出願の変更又は実用新案登録に基づく特許出願の日から三十日以内に限り,出願審査の請求をすることができる。
3  出願審査の請求は,取り下げることができない。
4  第一項の規定により出願審査の請求をすることができる期間内に出願審査の請求がなかつたときは,この特許出願は,取り下げたものとみなす。
5  前項の規定により取り下げられたものとみなされた特許出願の出願人は,第一項に規定する期間内にその特許出願について出願審査の請求をすることができなかつたことについて正当な理由があるときは,その理由がなくなつた日から二月以内で同項に規定する期間の経過後一年以内に限り,出願審査の請求をすることができる。
6  前項の規定によりされた出願審査の請求は,第一項に規定する期間が満了する時に特許庁長官にされたものとみなす。
7  前三項の規定は,第二項に規定する期間内に出願審査の請求がなかつた場合に準用する。
8  第五項(前項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定により特許出願について出願審査の請求をした場合において,その特許出願について特許権の設定の登録があつたときは,その特許出願が第四項(前項において準用する場合を含む。)の規定により取り下げられたものとみなされた旨が掲載された特許公報の発行後その特許出願について第五項の規定による出願審査の請求があつた旨が掲載された特許公報の発行前に善意に日本国内において当該発明の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は,その実施又は準備をしている発明及び事業の目的の範囲内において,その特許権について通常実施権を有する。


(出願公開の請求)
第六十四条の二

 特許出願人は,次に掲げる場合を除き,特許庁長官に,その特許出願について出願公開の請求をすることができる。
一  その特許出願が出願公開されている場合
2  出願公開の請求は,取り下げることができない
 

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