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No.1043  特許法
【問】
  特許発明を独占する戦略とライセンスする戦略とではそれぞれメリットとデメリットがある。独占する戦略のメリットとしては ライバル企業の牽制や参入防止により市場を独占すること ができ,大きな利益を得ることができる。一方,デメリットとしては権利に抵触しない代替技術を開発される可能性がある。ライセンスをする戦略のメリットはライセンス収入による収益確保や複数の企業で市場を形成することにより事業リスクが小さくなる可能性がある。

【解説】 【○】 
  特許権は独占権であり,独占とは,自分だけで実施する場合だけでなく,選定した者だけに実施させる権利でもある。素晴らしい発明であっても普及しなければ利益も得られないことから,通常実施権を設定して普及に力を入れることも必要である。

(特許権の効力)
第六十八条
 特許権者は,業として特許発明の実施をする権利を専有する。ただし,その特許権について専用実施権を設定したときは,専用実施権者がその特許発明の実施をする権利を専有する範囲については,この限りでない。
(通常実施権)
第七十八条
 特許権者は,その特許権について他人に通常実施権を許諾することができる。
2  通常実施権者は,この法律の規定により又は設定行為で定めた範囲内において,業としてその特許発明の実施をする権利を有する。

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H29.9.2