No.1265 著作権法 【問】 過失により他人の著作権を侵害した者に対しては,刑事罰として懲役又は罰金が科せられる。 【解説】 【×】 著作権は,権利の存在が不明確な場合も多く,侵害と意識しない場合も多いことから,過失の場合に刑事罰が科されることはない。 刑事罰の原則は,故意が要件であり,過失には刑事罰は科されない。 第八章 罰則 第百十九条 著作権,出版権又は著作隣接権を侵害した者(第三十条第一項(第百二条第一項において準用する場合を含む。第三項において同じ。)に定める私的使用の目的をもつて自ら著作物若しくは実演等の複製を行つた者,第百十三条第三項の規定により著作権若しくは著作隣接権(同条第四項の規定により著作隣接権とみなされる権利を含む。第百二十条の二第三号において同じ。)を侵害する行為とみなされる行為を行つた者,第百十三条第五項の規定により著作権若しくは著作隣接権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者又は次項第三号若しくは第四号に掲げる者を除く。)は,十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し,又はこれを併科する。 刑法 (故意) 第三十八条 罪を犯す意思がない行為は,罰しない。ただし,法律に特別の規定がある場合は,この限りでない。 2 重い罪に当たるべき行為をしたのに,行為の時にその重い罪に当たることとなる事実を知らなかった者は,その重い罪によって処断することはできない。 3 法律を知らなかったとしても,そのことによって,罪を犯す意思がなかったとすることはできない。ただし,情状により,その刑を減軽することができる。 |
H29.12.23/H29.12.27