問と解説: 前回 次回  【戻る】  【ホーム】 
No.1679 特許法
【問】 上級
  秘密保持命令について規定する特許法第105 条の4第1項柱書き本文にいう「特許権又は専用実施権の侵害に係る訴訟」には,特許権又は専用実施権の侵害差止めを求める仮処分事件は含まれないから,かかる仮処分事件において秘密保持命令の申立てをすることはできない。

【解説】 【×】
  営業秘密を秘密にすることは,本案訴訟だけでなく仮処分事件においても同じ効果が発生するものであり,両者を区別する意味はない。
参考:最高裁21/1/27
 
特許権又は専用実施権の侵害差止めを求める仮処分事件は,特許法105条の4第1項柱書き本文に規定する「特許権又は専用実施権の侵害に係る訴訟」に該当し,上記仮処分事件においても,同項に基づく秘密保持命令の申立てをすることが許される。

(秘密保持命令)
第百五条の四  裁判所は,特許権又は専用実施権の侵害に係る訴訟において,その当事者が保有する営業秘密(不正競争防止法 (平成五年法律第四十七号)第二条第六項 に規定する営業秘密をいう。以下同じ。)について,次に掲げる事由のいずれにも該当することにつき疎明があつた場合には,当事者の申立てにより,決定で,当事者等,訴訟代理人又は補佐人に対し,当該営業秘密を当該訴訟の追行の目的以外の目的で使用し,又は当該営業秘密に係るこの項の規定による命令を受けた者以外の者に開示してはならない旨を命ずることができる。 ただし,その申立ての時までに当事者等,訴訟代理人又は補佐人が第一号に規定する準備書面の閲読又は同号に規定する証拠の取調べ若しくは開示以外の方法により当該営業秘密を取得し,又は保有していた場合は,この限りでない。 。

【戻る】   【ホーム】
H30.7.2