No.1801 意匠法 【問】 上級 甲は,特徴的な図柄αが付されたTシャツの意匠イを,不特定多数の者が参加する展示会で展示した。乙は,展示会で見た意匠イを参考に,意匠イの一部である図柄αに類似する図柄βが付されたTシャツの意匠ロを創作し,意匠ロについて,意匠に係る物品を「Tシャツ」とし,図柄βを対象とする部分意匠として,意匠登録出願Aをした。この場合,出願Aは,意匠イの存在を理由として,拒絶されない場合がある。 【解説】【○】 意匠登録の要件は全体として判断されるので,一部が類似しても,全体として図柄βの位置,大きさ範囲が異なると,非類似となり,登録を受けることができる。 (意匠登録の要件) 第三条 工業上利用することができる意匠の創作をした者は,次に掲げる意匠を除き,その意匠について意匠登録を受けることができる。 一 意匠登録出願前に日本国内又は外国において公然知られた意匠 二 意匠登録出願前に日本国内又は外国において,頒布された刊行物に記載された意匠又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となつた意匠 三 前二号に掲げる意匠に類似する意匠 2 意匠登録出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状,模様若しくは又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたときは,その意匠(前項各号に掲げるものを除く。)については,前項の規定にかかわらず,意匠登録を受けることができない。 |
H30.9.8