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No.1889 特許法
【問】 上級
  ある特許出願について,審査官は,拒絶の理由aにより拒絶をすべき旨の査定をした。その後,当該査定に対する拒絶査定不服審判の前置審査において,審査官は,拒絶の理由aと異なる拒絶の理由bを発見し,審判請求人に対して拒絶の理由bを通知するとともに,期間を指定して意見書を提出する機会を与えた。審判請求人は指定された期間内に応答したが,審査官は,拒絶の理由bは解消されていないと判断した場合,当該審判の請求について査定をすることなくその審査の結果を特許庁長官に報告しなければならない。

【解説】 【○】
   前置審査は,本来審判官が審理すべきところを,審査における拒絶の理由が補正により解消する場合が多いことから,審判請求に伴って補正された内容を既に発明の内容を熟知している審査官による審査を経ることにより,行政効率の向上を図ったものである。
 したがって,審判請求の趣旨である「特許をすべきもの」との判断に合致する,特許査定を行う前提であれば,拒絶理由通知も可能である。これに,審判請求人が意見書又は補正書により対応したが,それでも特許できないと審査官が判断した場合は,特許庁長官への報告がなされる。
    参考 Q221

<前置審査>
第百六十二条  特許庁長官は,拒絶査定不服審判の請求があつた場合において,その請求と同時にその請求に係る特許出願の願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面について補正があつたときは,審査官にその請求を審査させなければならない。
第百六十四条  審査官は,第百六十二条の規定による審査において特許をすべき旨の査定をするときは,審判の請求に係る拒絶をすべき旨の査定を取り消さなければならない。
2 審査官は,前項に規定する場合を除き,前条第一項において準用する第五十三条第一項の規定による却下の決定をしてはならない
3 審査官は,第一項に規定する場合を除き,当該審判の請求について査定をすることなくその審査の結果を特許庁長官に報告しなければならない。
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H30.10.14