問と解説: 前回 次回  【戻る】  【ホーム】 
No.1994 特許法
【問】 中級
  特許権に係る特許出願の出願時に,第三者が特許出願に係る発明を秘密状態で実施している場合でも,先使用権が認められることがある。

【解説】  【○】 
  秘密状態で実施している場合の事業者を保護する制度として先使用による通常使用権制度が設けられていることから,当然のことであるが,秘密状態での実施を証明することが困難な場合も多い。
 なお,秘密状態でない実施の場合は,公知・公用としてそもそも特許権が発生することはない。
参考  Q746   

(先使用による通常実施権)
第七十九条 特許出願に係る発明の内容を知らないで自らその発明をし,又は特許出願に係る発明の内容を知らないでその発明をした者から知得して,特許出願の際現に日本国内においてその発明の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は,その実施又は準備をしている発明及び事業の目的の範囲内において,その特許出願に係る特許権について通常実施権を有する。
(特許の要件)
第二十九条 産業上利用することができる発明をした者は,次に掲げる発明を除き,その発明について特許を受けることができる。
一 特許出願前に日本国内又は外国において公然知られた発明
二 特許出願前に日本国内又は外国において公然実施をされた発明
【戻る】   【ホーム】
H30.12.13