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No.2043 条約
【問】 上級
  パリ条約の同盟国は,一の商標の要部が,他の一の商標でこの条約の利益を受ける者の商標としてかつ同一若しくは類似の商品について使用されているものとしてその同盟国において広く認識されているとその権限のある当局が認めるものの翻訳である場合,その同盟国の法令が許すときは職権をもって,又は利害関係人の請求によって,当該一の商標の登録を拒絶し又は無効とし,及びその使用を禁止することを約束する。

【解説】【×】
  周知な商標と同一又は類似するものは,登録を受けることができないことは,国内法でも規定している事項であり,複製や模倣そのものは禁止できるが,翻訳の場合は,観念的に商品を想起することがあっても一概に混同を生じると断定することはできず,パリ条約でも翻訳までは強制しておれず,同盟国の判断に任せている。

パリ条約
第6条の2 周知商標の保護
(1) 同盟国は,1の商標が,他の1の商標でこの条約の利益を受ける者の商標としてかつ同一若しくは類似の商品について使用されているものとしてその同盟国において広く認識されているとその権限のある当局が認めるものの複製である場合又は当該他の1の商標と混同を生じさせやすい模倣若しくは翻訳である場合には,その同盟国の法令が許すときは職権をもつて,又は利害関係人の請求により,当該1の商標の登録を拒絶し又は無効とし,及びその使用を禁止することを約束する。1の商標の要部が,そのような広く認識されている他の1の商標の複製である場合又は当該他の1の商標と混同を生じさせやすい模倣である場合も,同様とする。

商標法
(商標登録を受けることができない商標)
第四条 次に掲げる商標については,前条の規定にかかわらず,商標登録を受けることができない。
十五 他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標(第十号から前号までに掲げるものを除く。)

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H31.1.12