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No.2206 著作権法
【問】 中級
  映画館において有料で上映されている映画を録画又は録音する行為は,その目的が私的使用であったとしても,刑事罰を科される場合がある。  

【解説】  【○】 
  「映画の盗撮の防止に関する法律」が著作権法の特別法として成立し,私的使用の場合でも,一定の条件を満たせば刑事罰が科される。
封切後8月経過までの有料上映されている著作権法の保護を受ける著作物を,録画又は録音する行為であり,8月経過後や無料上映されているものは含まれず,静止画撮影も該当しない。
 
平成十九年法律第六十五号
映画の盗撮の防止に関する法律(全文)
(目的)
第一条 この法律は,映画館等における映画の盗撮により,映画の複製物が作成され,これが多数流通して映画産業に多大な被害が発生していることにかんがみ,映画の盗撮を防止するために必要な事項を定め,もって映画文化の振興及び映画産業の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 上映 著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)第二条第一項第十七号に規定する上映をいう。
二 映画館等 映画館その他不特定又は多数の者に対して映画の上映を行う会場であって当該映画の上映を主催する者によりその入場が管理されているものをいう。
三 映画の盗撮 映画館等において観衆から料金を受けて上映が行われる映画(映画館等における観衆から料金を受けて行われる上映に先立って観衆から料金を受けずに上映が行われるものを含み,著作権の目的となっているものに限る。以下単に「映画」という。)について,当該映画の影像の録画(著作権法第二条第一項第十四号に規定する録画をいう。)又は音声の録音(同項第十三号に規定する録音をいう。)をすること(当該映画の著作権者の許諾を得てする場合を除く。)をいう。
(映画産業の関係事業者による映画の盗撮の防止)
第三条 映画館等において映画の上映を主催する者その他映画産業の関係事業者は,映画の盗撮を防止するための措置を講ずるよう努めなければならない。
(映画の盗撮に関する著作権法の特例)
第四条 映画の盗撮については,著作権法第三十条第一項の規定は,適用せず,映画の盗撮を行った者に対する同法第百十九条第一項の規定の適用については,同項中「第三十条第一項(第百二条第一項において準用する場合を含む。)に定める私的使用の目的をもつて自ら著作物若しくは実演等の複製を行つた者,第百十三条第三項」とあるのは,「第百十三条第三項」とする。
2 前項の規定は,最初に日本国内の映画館等において観衆から料金を受けて上映が行われた日から起算して八月を経過した映画に係る映画の盗撮については,適用しない。
附 則
この法律は,公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。  
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