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No.2282 商標法
【問】 中級
  商標権者は,周知商標の先使用者に対して混同を防止するために適当な表示を付して使用することを請求することができる場合がある。  

【解説】  【○】 
  商標制度は,使用者主義でなく登録主義であるから,従前から使用していても,後に他人の商標が登録された場合,先使用権として実施をすることは可能であるが,権利者から要求があれば,混同を防ぐため,登録商標との違いを明らかとする適当な表示を付すことが必要となる。
参考: Q1290

(先使用による商標の使用をする権利)
第三十二条  他人の商標登録出願前から日本国内において不正競争の目的でなくその商標登録出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその商標又はこれに類似する商標の使用をしていた結果,その商標登録出願の際(略)現にその商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは,その者は,継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は,その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても,同様とする。
2  当該商標権者又は専用使用権者は,前項の規定により商標の使用をする権利を有する者に対し,その者の業務に係る商品又は役務と自己の業務に係る商品又は役務との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる
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R1.5.4