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No.2449 意匠法
【問】 上級 R1_3
  甲が,「腕時計のバンド」の意匠イについて,意匠登録出願Aをした後に,乙は意匠イに類似する「腕時計のバンド」を時計本体に組み込んだ「腕時計」の意匠ロについて意匠登録出願Bをした。その後,意匠イについて意匠権の設定の登録がされた。出願Bは意匠イの存在を理由に,意匠法第3条の2の規定により拒絶されることはない。

【解説】  【○】 
  意匠制度は新規な意匠を公開した者に独占権を付与するので,既に出願された意匠と同一又はその一部分については最初に公開することにはならないので,独占権である意匠権を取得できず,拒絶される。 拒絶されるのは,先の出願意匠の一部と同一又は類似であるときであり,先の出願が「腕時計のバンド」での場合「腕時計」は,先の出願の一部ではなく同一でも類似でもないから,拒絶されることはない。  
  参考 Q1765

(意匠登録の要件)
第三条の二 意匠登録出願に係る意匠が,当該意匠登録出願の日前の他の意匠登録出願であつて当該意匠登録出願後に第二十条第三項又は第六十六条第三項の規定により意匠公報に掲載されたもの(以下この条において「先の意匠登録出願」という。)の願書の記載及び願書に添付した図面,写真,ひな形又は見本に現された意匠の一部と同一又は類似であるときは,その意匠については,前条第一項の規定にかかわらず,意匠登録を受けることができない。ただし,当該意匠登録出願の出願人と先の意匠登録出願の出願人とが同一の者であつて,第二十条第三項の規定により先の意匠登録出願が掲載された意匠公報(同条第四項の規定により同条第三項第四号に掲げる事項が掲載されたものを除く。)の発行の日前に当該意匠登録出願があつたときは,この限りでない。
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R1.8.4