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No.2821 意匠法
【問】 上級 R1_10
  甲は,意匠イについて意匠権の設定の登録を受けている。乙は,意匠イを知らないでこれに類似する意匠ロの創作をした。乙は,甲の意匠イについての意匠権の設定の登録の際に日本国内で意匠イに類似する意匠ロの実施である事業をしていたが,甲の意匠イの出願時には外国のみで当該事業をしていた。乙は,意匠イに係る意匠権について通常実施権を有することがある。

【解説】  【○】 
  意匠権の設定の登録の際現に日本国内においてその意匠又はこれに類似する意匠の実施である事業をしている者は,出願時に国内で実施していなくても,出願をして拒絶になっていれば通常実施権を有する。  

(先出願による通常実施権)
第二十九条の二 意匠登録出願に係る意匠を知らないで自らその意匠若しくはこれに類似する意匠の創作をし,又は意匠登録出願に係る意匠を知らないでその意匠若しくはこれに類似する意匠の創作をした者から知得して,意匠権の設定の登録の際現に日本国内においてその意匠又はこれに類似する意匠の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者(前条に該当する者を除く。)は,次の各号のいずれにも該当する場合に限り,その実施又は準備をしている意匠及び事業の目的の範囲内において,その意匠登録出願に係る意匠権について通常実施権を有する。
一 その意匠登録出願の日前に,自らその意匠又はこれに類似する意匠について意匠登録出願をし,当該意匠登録出願に係る意匠の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者であること。
二 前号の自らした意匠登録出願について,その意匠登録出願に係る意匠が第三条第一項各号の一に該当し,拒絶をすべき旨の査定又は審決が確定した者であること。
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