問と解説: 前回 次回  【戻る】  【ホーム】 
No.2843 意匠法
【問】 上級 R1_10
  甲は,「自転車用ハンドル」の意匠イについて意匠権を有している。乙は,そのハンドルを用いた「自転車」の意匠ロについて意匠権の設定の登録を受けた。その後,乙は,丙に,意匠ロについての通常実施権を設定した。この場合,丙は,特許庁長官に対し,意匠イについて通常実施権の設定をすべき旨の裁定を請求することができる。

【解説】  【×】 
  自己の意匠権を実施するために特許庁長官の裁定を請求できるのは,意匠権者又は専用実施権者であり,丙は通常実施権者であるから裁定の請求はできない。
  参考 Q2225  

(通常実施権の設定の裁定)
第三十三条 意匠権者又は専用実施権者は,その登録意匠又はこれに類似する意匠が第二十六条に規定する場合に該当するときは,同条の他人に対しその登録意匠又はこれに類似する意匠の実施をするための通常実施権又は特許権若しくは実用新案権についての通常実施権の許諾について協議を求めることができる。
2 前項の協議を求められた第二十六条の他人は,その協議を求めた意匠権者又は専用実施権者に対し,これらの者がその協議により通常実施権又は特許権若しくは実用新案権についての通常実施権の許諾を受けて実施をしようとする登録意匠又はこれに類似する意匠の範囲内において,通常実施権の許諾について協議を求めることができる。
3 第一項の協議が成立せず,又は協議をすることができないときは,意匠権者又は専用実施権者は,特許庁長官の裁定を請求することができる
【戻る】   【ホーム】
R2.3.9