No.3211 著作権法 【問】 上級 24_36 ある思想を賛美する内容の小説を執筆した小説家は,その小説の著作権を既に第三者に譲渡していた場合には,当該思想を否定する考えに変わったとしても,出版権の消滅を求めることはできない。 【解説】 【○】 出版権を設定したり,出版権を消滅させることができるのは,複製権を有する者であり,著作者が複製権を他人に譲渡している場合は,出版権を消滅させる権利はない。 参考: Q2934 (出版権の消滅の請求) 第八十四条 出版権者が第八十一条第一号(イに係る部分に限る。)又は第二号(イに係る部分に限る。)の義務に違反したときは,複製権等保有者は,出版権者に通知してそれぞれ第八十条第一項第一号又は第二号に掲げる権利に係る出版権を消滅させることができる。 3 複製権等保有者である著作者は,その著作物の内容が自己の確信に適合しなくなつたときは,その著作物の出版行為等を廃絶するために,出版権者に通知してその出版権を消滅させることができる。ただし,当該廃絶により出版権者に通常生ずべき損害をあらかじめ賠償しない場合は,この限りでない。 |
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