問と解説: 前回 次回  【戻る】  【ホーム】 
No.3802 特許法
【問】  23_27_5
  特許出願人は,特許出願に係る発明の内容を記載した書面を提示して警告をしなかった場合であっても,出願公開後,特許権の設定登録前に業としてその発明を実施した者に対し,その発明が特許発明である場合にその実施に対し受けるべき金銭の額に相当する額の補償金の支払を請求することができる場合がある。

【解説】  【○】
  特許出願の段階では,特許に係る権利は,特許を受ける権利であり特許権ではないから,特許権が設定されてから権利行使を行うこととなり,公開されることによる真似を防ぐために,公開公報を提示して警告するが,相手方が特許の内容を知っている場合には,知っていながら実施する,悪意の実施であるから警告は不要である。
  参考 Q1305

(出願公開の効果等)
第六十五条  特許出願人は,出願公開があつた後に特許出願に係る発明の内容を記載した書面を提示して警告をしたときは,その警告後特許権の設定の登録前に業としてその発明を実施した者に対し,その発明が特許発明である場合にその実施に対し受けるべき金銭の額に相当する額の補償金の支払を請求することができる。当該警告をしない場合においても,出願公開がされた特許出願に係る発明であることを知つて特許権の設定の登録前に業としてその発明を実施した者に対しては,同様とする
2  前項の規定による請求権は,特許権の設定の登録があつた後でなければ,行使することができない。
【戻る】   【ホーム】
R3.7.21