No.3968 意匠法 【問】 3_D2_1 甲は,意匠イとこれに類似する意匠ロを創作して,両方を公開した。甲は,公開後1年以内に,意匠イについて意匠登録出願Aをし,意匠ロについて意匠イを本意匠とする関連意匠として意匠登録出願Bをした。甲は,出願Aをするに際し,公開した意匠イのみについて新規性の喪失の例外の規定の適用を受けるための手続を行い,また,出願Bをするに際し,公開した意匠ロのみについて新規性の喪失の例外の規定の適用を受けるための手続を行えば,出願A及び出願Bについて,意匠イ及び意匠ロの公開を理由とする意匠法第3条に規定する新規性要件違反による拒絶を回避することができる。 【解説】 【×】 関連意匠の出願は,本願意匠の出願とは別の独立した出願であり,自己が公開した意匠について, 新規性の喪失の例外の規定の適用を受けるためには,公開した意匠を特定して手続きを行うことが必要で,公開した意匠に加え公開した類似する意匠についても,適用をうけるための手続きが必要である。 そうでなければ,類似する意匠に基づいて当業者が容易に創作できたとして3条2項の規定で拒絶されることとなる。 参考 Q3347 (意匠の新規性の喪失の例外) 第四条 2 意匠登録を受ける権利を有する者の行為に起因して第三条第一項第一号又は第二号に該当するに至つた意匠(発明,実用新案,意匠又は商標に関する公報に掲載されたことにより同条第一項第一号又は第二号に該当するに至つたものを除く。)も,その該当するに至つた日から一年以内にその者がした意匠登録出願に係る意匠についての同条第一項及び第二項の規定の適用については,前項と同様とする。 (意匠登録の要件) 第三条 工業上利用することができる意匠の創作をした者は,次に掲げる意匠を除き,その意匠について意匠登録を受けることができる。 一 意匠登録出願前に日本国内又は外国において公然知られた意匠 二 意匠登録出願前に日本国内又は外国において,頒布された刊行物に記載された意匠又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となつた意匠 2 意匠登録出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたときは,その意匠(前項各号に掲げるものを除く。)については,前項の規定にかかわらず,意匠登録を受けることができない。 |
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