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No.4812 特許法
【問】  4P3_2
  甲は,明細書,特許請求の範囲,図面及び要約書に相当する書面を願書に添付した外国語書面出願Aをし,特許法第36条の2第2項本文に規定する期間内に,同項に規定する外国語書面及び外国語要約書面の日本語による翻訳文の提出をせず,同条第3項の規定による特許庁長官の通知を受けた。この場合,甲が,同条第4項に規定する期間内に,外国語要約書面を除く願書に添付したすべての書面についてその翻訳文を提出しなければ,外国語書面出願Aは取り下げられたものとみなされる。

【解説】  【×】
  翻訳文は外国語書面だけでなく外国語要約書面についても翻訳文の提出が必要で,提出がなければ特許出願が取りさげられたものとみなされる。ただし,図面の翻訳文提出がなくても取下とはみなされず,図面がないものとみなされるだけであるから,すべての書面ではない。
 参考:Q2093

(特許出願)
第三十六条の二 特許を受けようとする者は,前条第二項の明細書,特許請求の範囲,必要な図面及び要約書に代えて,同条第三項から第六項までの規定により明細書又は特許請求の範囲に記載すべきものとされる事項を経済産業省令で定める外国語で記載した書面及び必要な図面でこれに含まれる説明をその外国語で記載したもの(以下「外国語書面」という。)並びに同条第七項の規定により要約書に記載すべきものとされる事項をその外国語で記載した書面(以下「外国語要約書面」という。)を願書に添付することができる。
2 前項の規定により外国語書面及び外国語要約書面を願書に添付した特許出願(以下「外国語書面出願」という。)の出願人は,その特許出願の日(・・・)から一年四月以内に外国語書面及び外国語要約書面の日本語による翻訳文を,特許庁長官に提出しなければならない。・・・
3 特許庁長官は,前項本文に規定する期間(・・・)内に同項に規定する外国語書面及び外国語要約書面の翻訳文の提出がなかつたときは,外国語書面出願の出願人に対し,その旨を通知しなければならない。
4 前項の規定による通知を受けた者は,経済産業省令で定める期間内に限り,第二項に規定する外国語書面及び外国語要約書面の翻訳文を特許庁長官に提出することができる。
5 前項に規定する期間内に外国語書面(図面を除く。)の第二項に規定する翻訳文の提出がなかつたときは,その特許出願は,同項本文に規定する期間の経過の時に取り下げられたものとみなす。
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R4.11.28