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No.756  特許法
【問】  特許権者が販売した特許発明に係る製品について,特許権者は,当該製品を購入した他人が,当該製品を使用することを差し止めることはできない。

【解説】 【○】
  特許製品を購入することは,特許権料も含んだ料金で製品を購入するものであり,その製品の使用に際し,さらに特許権料を支払うことは,特許権者に二重の利得をもたらすもので過剰な保護となる。
  一度正規に販売したものは特許権は消尽したものであり,再度の特許権行使はできない。
  消尽について特許法上明文の規定はないが,BBS事件(最三090701)における最高裁判決がある。

(特許権の効力)
第六十八条
 特許権者は,業として特許発明の実施をする権利を専有する。ただし,その特許権について専用実施権を設定したときは,専用実施権者がその特許発明の実施をする権利を専有する範囲については,この限りでない。
(差止請求権)
第百条
 特許権者又は専用実施権者は,自己の特許権又は専用実施権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し,その侵害の停止又は予防を請求することができる。
 特許権者又は専用実施権者は,前項の規定による請求をするに際し,侵害の行為を組成した物(物を生産する方法の特許発明にあつては,侵害の行為により生じた物を含む。第百二条第一項において同じ。)の廃棄,侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる。
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