問の【解説】 No.39   平成27年10月23日  前回 次回
著作権法:展示権

【問】

 著作物に関して,絵画の著作物の著作者は,その著作物の複製品により公に展示する権利を専有する。

【解説】

【×】 著作者は複製品ではなく原作品により展示する権利を専有し,複製品を展示することについて権利は及ばない。
 複製品については,複製権が及び,原作品と複製品との扱いは異なるものとなっている。
 <写真については,「まだ発行されていない」写真の原作品についてのみ展示権があるが,写真はネガの印画紙への焼付,あるいはデジタルデータをプリントアウトすることにより,作品が表現されたものとなって,著作物が完成するものであり,現実として,原作品と複製品を区別することは不可能であり,何を原作品とするのか,はたまた原作品と複製品を識別出来たとしてもその意味はどこにあるのか,非常に曖昧であり,法律改正も視野に整理が必要であろう。> 著作権法25条,45〜47条

(展示権)
第二十五条  著作者は,その美術の著作物又はまだ発行されていない写真の著作物をこれらの原作品により公に展示する権利を専有する。

(美術の著作物等の原作品の所有者による展示)
第四十五条  美術の著作物若しくは写真の著作物の原作品の所有者又はその同意を得た者は,これらの著作物をその原作品により公に展示することができる。
2  前項の規定は,美術の著作物の原作品を街路,公園その他一般公衆に開放されている屋外の場所又は建造物の外壁その他一般公衆の見やすい屋外の場所に恒常的に設置する場合には,適用しない。

(公開の美術の著作物等の利用)
第四十六条  美術の著作物でその原作品が前条第二項に規定する屋外の場所に恒常的に設置されているもの又は建築の著作物は,次に掲げる場合を除き,いずれの方法によるかを問わず,利用することができる。
一  彫刻を増製し,又はその増製物の譲渡により公衆に提供する場合
二  建築の著作物を建築により複製し,又はその複製物の譲渡により公衆に提供する場合
三  前条第二項に規定する屋外の場所に恒常的に設置するために複製する場合
四  専ら美術の著作物の複製物の販売を目的として複製し,又はその複製物を販売する場合

(美術の著作物等の展示に伴う複製)
第四十七条  美術の著作物又は写真の著作物の原作品により,第二十五条に規定する権利を害することなく,これらの著作物を公に展示する者は,観覧者のためにこれらの著作物の解説又は紹介をすることを目的とする小冊子にこれらの著作物を掲載することができる。
 
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