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No.1729 意匠法
【問】 上級
  甲は,意匠に係る物品「自動車用フロアマット」の運転席用の意匠イに係る意匠登録出願Aと助手席用の意匠ロに係る意匠登録出願Bについてそれぞれ意匠登録を受け,意匠公報が発行され当該意匠が公開された。その後,甲は,意匠イ及び意匠ロのみを構成物品とする「一組の自動車用フロアマットセット」の組物の意匠ハに係る意匠登録出願Cをした。出願Cは,意匠登録を受けることができる。

【解説】 【×】
  個々の物品が公知で単に組物として組み合わせることは,当事者が容易に実施できるものであり,組物の意匠の登録要件を満たしていても,意匠登録の非容易性の要件を満たさない。  

(組物の意匠)
第八条  同時に使用される二以上の物品であつて経済産業省令で定めるもの(以下「組物」という。)を構成する物品に係る意匠は,組物全体として統一があるときは,一意匠として出願をし,意匠登録を受けることができる。
(意匠登録の要件)
第三条  工業上利用することができる意匠の創作をした者は,次に掲げる意匠を除き,その意匠について意匠登録を受けることができる。
一  意匠登録出願前に日本国内又は外国において公然知られた意匠
二  意匠登録出願前に日本国内又は外国において,頒布された刊行物に記載された意匠又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となつた意匠
三  前二号に掲げる意匠に類似する意匠
2  意匠登録出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状,模様若しくは又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたときは,その意匠(前項各号に掲げるものを除く。)については,前項の規定にかかわらず,意匠登録を受けることができない。

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H30.7.28