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No.1731 条約
【問】 上級
  特許協力条約に基づく国際出願に関し,国際出願に要約が含まれていない場合において出願人に対し要約の補充をすることを求めた旨の受理官庁からの通知を国際調査機関が受領していない場合には,国際調査機関は,出願人に対し要約の補充をするよう求めることができる。

【解説】 【×】
  国際調査機関(ISA)における国際調査報告書(ISR)作成までの期間は限定されており,要約書をISAが作成し,出願人の意見を聴取することとなるが,ISRは期間管理に従って作成される。

PCT 第三十八規則 要約の欠落又は欠陥
38.1要約の欠落
  国際出願に要約が含まれていない場合において,受理官庁が出願人に対し当該欠陥の補充をすることを求めた旨を国際調査機関に通知したときは,国際調査機関は,その国際出願は取り下げられたものとみなす旨の通知を受領しない限り,国際調査を続行する。
38.2要約の作成
  国際出願に要約が含まれていない場合において出願人に対し要約の補充をすることを求めた旨の受理官庁からの通知を国際調査機関が受領していないとき又は要約が第八規則の規定に従つていないと国際調査機関が認めた場合には,国際調査機関は,自ら要約を作成する。当該要約は,当該国際出願の国際公開に用いられる言語又は23.1(b)の規定に基づき他の言語による翻訳文が送付されかつ国際調査機関が希望する場合には当該翻訳文の言語で作成する。
38.3要約の修正
出願人は,国際調査報告が郵送で発送された日から一箇月を経過するときまでに,国際調査機関に,次のいずれかを述べることができる。
(@)提案された要約の修正
(A)当該国際調査機関が要約を作成した場合には,提案された当該要約の修正若しくは当該要約についての意見,又は修正及び意見の両方
また,国際調査機関は,当該要約をそれに応じて修正するかどうかを決定する。国際調査機関は,当該要約を修正した場合には,その修正を国際事務局に通知する。

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H30.7.28