No.1818 著作権法 【問】 中級 実演家の許諾を得て実演が録音又は録画された映画の著作物を,映画の著作物として複製する場合は,実演家の許諾を得る必要がある。 【解説】【×】 映画には多くの人が完成までに参加しており,出演する実演家からも常に許諾が必要とすると,全ての許諾を得ることは現実的に非常な困難を伴うことから,実演家の許諾は必要とされない。実演家にとっては最初の許諾時だけで以後の権利行使はできない。これを「ワンチャンス主義」という。 参考 Q1461 (録音権及び録画権) 第九十一条 実演家は,その実演を録音し,又は録画する権利を専有する。 2 前項の規定は,同項に規定する権利を有する者の許諾を得て映画の著作物において録音され,又は録画された実演については,これを録音物(音を専ら影像とともに再生することを目的とするものを除く。)に録音する場合を除き,適用しない。 (映画の著作物の著作者) 第十六条 映画の著作物の著作者は,その映画の著作物において翻案され,又は複製された小説,脚本,音楽その他の著作物の著作者を除き,制作,監督,演出,撮影,美術等を担当してその映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者とする。ただし,前条の規定の適用がある場合は,この限りでない。 第四款 映画の著作物の著作権の帰属 第二十九条 映画の著作物(第十五条第一項,次項又は第三項の規定の適用を受けるものを除く。)の著作権は,その著作者が映画製作者に対し当該映画の著作物の製作に参加することを約束しているときは,当該映画製作者に帰属する。 |
H30.9.18