【解説】
No.154 前回 次回 商標法:類否 2級 【問】 商標の類否は,対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に,商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが,それには商標の外観,観念,称呼により判断すべきであって,これら以外の要素を踏まえて判断すべきではない。 【解説】 【×】 27_15 誤認混同は,外観,観念,称呼だけで決まるものではなく,外観が同じでも取引の実情から誤認混同が生じない場合は,類似しているとはいわない。氷山事件(最高裁S430227) (商標登録を受けることができない商標) 第四条 次に掲げる商標については,前条の規定にかかわらず,商標登録を受けることができない。 十一 当該商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標又はこれに類似する商標であつて,その商標登録に係る指定商品若しくは指定役務(第六条第一項(第六十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定により指定した商品又は役務をいう。以下同じ。)又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用をするもの (最高裁S430227) 商標の外観,観念又は称呼の類似は,その商標を使用した商品につき出所の誤認混同のおそ れを推測させる一応の基準にすぎず,したがって,前記3点のうちその1において類似するも のでも,他の2点において著しく相違することその他取引の実情等によって,なんら商品の出 所に誤認混同をきたすおそれの認め難いものについては,これを類似商標と解すべきではない。 |