No.2216 条約 【問】 中級 最恵国待遇の原則は,パリ条約に採用されている。 【解説】 【×】 最恵国待遇は,TRIPS協定には規定されているが,パリ条約には規定されていない。 最恵国待遇とは,「加盟国が他の国の国民に与える利益,特典,特権又は免除は,他のすべての加盟国の国民に対し即時かつ無条件に与えられる」と規定される事項である。 参考: Q117 TRIPS協定 第4条 最恵国待遇 知的所有権の保護に関し,加盟国が他の国の国民に与える利益,特典,特権又は免除は,他のすべての加盟国の国民に対し即時かつ無条件に与えられる。加盟国が与える次の利益,特典,特権又は免除は,そのような義務から除外される。 (a) 一般的な性格を有し,かつ,知的所有権の保護に特に限定されない司法共助又は法の執行に関する国際協定に基づくもの (b) 内国民待遇ではなく他の国において与えられる待遇に基づいて待遇を与えることを認める1971年のベルヌ条約又はローマ条約の規定に従って与えられるもの (c) この協定に規定していない実演家,レコード製作者及び放送機関の権利に関するもの (d) 世界貿易機関協定の効力発生前に効力を生じた知的所有権の保護に関する国際協定に基づくもの。ただし,当該国際協定が,貿易関連知的所有権理事会に通報されること及び他の加盟国の国民に対し恣意的又は不当な差別とならないことを条件とする。 |
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