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No.2765 特許法
【問】 上級 R1_16
  甲は,特許請求の範囲に発明イが記載された特許出願Aを出願し,乙は,実用新案登録請求の範囲に考案イが記載された実用新案登録出願Bを,特許出願Aと同日に出願した。甲と乙の協議が成立しない場合,甲は特許出願Aに記載された発明イについて特許を受けることができず,乙は実用新案登録出願Bに記載された考案イについて実用新案登録を受けることができない。

【解説】  【○】
  特許権も実用新案権も共に強い独占権であり,異なる者に権利が成立すると,混乱の基となることから協議により一の出願人のみが権利を取得できることとしている。
  参考 Q2720

特許法 (先願)
第三十九条  同一の発明について異なつた日に二以上の特許出願があつたときは,最先の特許出願人のみがその発明について特許を受けることができる。
4 特許出願に係る発明と実用新案登録出願に係る考案とが同一である場合(第四十六条の二第一項の規定による実用新案登録に基づく特許出願(第四十四条第二項(第四十六条第六項において準用する場合を含む。)の規定により当該特許出願の時にしたものとみなされるものを含む。)に係る発明とその実用新案登録に係る考案とが同一である場合を除く。)において,その特許出願及び実用新案登録出願が同日にされたものであるときは,出願人の協議により定めた一の出願人のみが特許又は実用新案登録を受けることができる。協議が成立せず,又は協議をすることができないときは,特許出願人は,その発明について特許を受けることができない。
実用新案法 (先願)
第七条 
  6 特許法第三十九条第四項の協議が成立せず,又は協議をすることができないときは,実用新案登録出願人は,その考案について実用新案登録を受けることができない
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R2.1.16