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No.2783 特許法
【問】 上級 R1_17
  甲は,特許請求の範囲に発明イが記載された特許出願Aを出願し,乙は,実用新案登録請求の範囲に考案イが記載された実用新案登録出願Bを,特許出願Aと同日に出願し,丙は,特許請求の範囲に発明イが記載された特許出願Cを,特許出願A及び実用新案登録出願Bの出願の日後に出願した。この場合,甲と乙の協議が成立しないことから特許出願Aについて拒絶をすべき旨の査定が確定したとき,特許出願Cは特許出願Aを先願として特許法第39 条の規定により拒絶されることはない。

【解説】  【×】
  協議不成立により拒絶が確定した場合,協議対象の出願は先願の地位を有するから,後願は排除される。
  参考 Q2718

(先願)
第三十九条  同一の発明について異なつた日に二以上の特許出願があつたときは,最先の特許出願人のみがその発明について特許を受けることができる。
4 特許出願に係る発明と実用新案登録出願に係る考案とが同一である場合(第四十六条の二第一項の規定による実用新案登録に基づく特許出願(第四十四条第二項(第四十六条第六項において準用する場合を含む。)の規定により当該特許出願の時にしたものとみなされるものを含む。)に係る発明とその実用新案登録に係る考案とが同一である場合を除く。)において,その特許出願及び実用新案登録出願が同日にされたものであるときは,出願人の協議により定めた一の出願人のみが特許又は実用新案登録を受けることができる。協議が成立せず,又は協議をすることができないときは,特許出願人は,その発明について特許を受けることができない。
5 特許出願若しくは実用新案登録出願が放棄され,取り下げられ,若しくは却下されたとき,又は特許出願について拒絶をすべき旨の査定若しくは審決が確定したときは,その特許出願又は実用新案登録出願は,第一項から前項までの規定の適用については,初めからなかつたものとみなす。ただし,その特許出願について第二項後段又は前項後段の規定に該当することにより拒絶をすべき旨の査定又は審決が確定したときは,この限りでない。
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R2.1.19