No.2999 意匠法 【問】 上級 24_3 甲の意匠権が,その意匠登録出願の日前の出願に係る乙の商標権と抵触する場合,甲が,自己の登録意匠の実施をするため,乙に対し商標権についての通常使用権の許諾について協議を求めることができる。 【解説】 【×】 意匠権の実施に他人の権利と抵触が生じる場合は無断で実施をすることができず,使用許諾を得て実施できるが,商標権については,意匠権の実施に必須ではなく,他の商標で実施することができるから,協議を求める対象ではない。 参考 Q1273 (他人の登録意匠等との関係) 第二十六条 意匠権者,専用実施権者又は通常実施権者は,その登録意匠がその意匠登録出願の日前の出願に係る他人の登録意匠若しくはこれに類似する意匠,特許発明若しくは登録実用新案を利用するものであるとき,又はその意匠権のうち登録意匠に係る部分がその意匠登録出願の日前の出願に係る他人の特許権,実用新案権若しくは商標権若しくはその意匠登録出願の日前に生じた他人の著作権と抵触するときは,業としてその登録意匠の実施をすることができない。 (通常実施権の設定の裁定) 第三十三条 意匠権者又は専用実施権者は,その登録意匠又はこれに類似する意匠が第二十六条に規定する場合に該当するときは,同条の他人に対しその登録意匠又はこれに類似する意匠の実施をするための通常実施権又は特許権若しくは実用新案権についての通常実施権の許諾について協議を求めることができる。 |
R2.6.2