No.202 前回 次回 著作権法:著作者 2級 【問】 研究者甲が,研究者乙の実験データを盗用し,自ら行った実験のデータであると偽って研究論文を執筆した場合,甲は当該論文の著作者とはならない。 【解説】 【×】27_49 2条@2号 犯罪者でも著作物を創作する者であることに変わりはない。無断で原著作物を翻案し,二次的著作物を創作しても創作物として著作権が発生する。 乙の実験データは,事実であり著作物ではないから,甲が著作者でないとすると,この研究論文に著作者がいないこととなる。著作物でありながら著作者がいないという不具合が生じる。 なお,盗用について,著作権法以外の法律による罰則の適用があることは当然である。 (定義) 第二条 この法律において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。 一 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて,文芸,学術,美術又は音楽の範囲に属するものをいう。 二 著作者 著作物を創作する者をいう。 |