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No.292   前回 次回
 商標法:権利 2級
【問】  販売されているコンパクトディスクに収録されたある歌手が歌唱する楽曲の一部を複製した音からなる商標について商標登録出願をした者は,その商標登録を受けても,当該楽曲の著作権者だけではなく,当該歌手等の著作隣接権者から許諾を受けなければ,その指定商品又は指定役務についてその登録商標を自由に使用することはできない。

【解説】  28T5_5 【○】29条
 登録商標の使用が他人の著作物を利用する場合は,著作権者又は著作隣接権者の許諾がない場合は,著作権法違反となる。

(他人の特許権等との関係) 第二十九条
 商標権者,専用使用権者又は通常使用権者は,指定商品又は指定役務についての登録商標の使用がその使用の態様によりその商標登録出願の日前の出願に係る他人の特許権,実用新案権若しくは意匠権又はその商標登録出願の日前に生じた他人の著作権若しくは著作隣接権と抵触するときは,指定商品又は指定役務のうち抵触する部分についてその態様により登録商標の使用をすることができない。
 「問」そのものとは直接関係しませんが,この規定は,著作権が相対的権利であることをどう考えればよいのでしょう。
 著作権が時間的に先行するときは,独自で考え出した標章でも使用できないことは明らかでしょうか。疑問が残ります。
 
前回の「問と解説」
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