No.297 特許法:職務発明 2級 【問】 職務発明に関し,使用者甲は,従業者乙がした職務発明については,契約においてあらかじめ甲に特許を受ける権利を帰属させることができると定めた。契約の後,乙が職務発明イを発明したとき,職務発明イの特許を受ける権利は,契約をした時からではなく,職務発明イが発生した時から甲に帰属する。 【解説】 28P10_(イ) 【○】 35条B 契約時はまだ発明は存在しないから,特許を受ける権利も存在しない。 (職務発明) 第三十五条 使用者,法人,国又は地方公共団体(以下「使用者等」という。)は,従業者,法人の役員,国家公務員又は地方公務員(以下「従業者等」という。)がその性質上当該使用者等の業務範囲に属し,かつ,その発明をするに至つた行為がその使用者等における従業者等の現在又は過去の職務に属する発明(以下「職務発明」という。)について特許を受けたとき,又は職務発明について特許を受ける権利を承継した者がその発明について特許を受けたときは,その特許権について通常実施権を有する。 2 従業者等がした発明については,その発明が職務発明である場合を除き,あらかじめ,使用者等に特許を受ける権利を取得させ,使用者等に特許権を承継させ,又は使用者等のため仮専用実施権若しくは専用実施権を設定することを定めた契約,勤務規則その他の定めの条項は,無効とする。 3 従業者等がした職務発明については,契約,勤務規則その他の定めにおいてあらかじめ使用者等に特許を受ける権利を取得させることを定めたときは,その特許を受ける権利は,その発生した時から当該使用者等に帰属する。 |