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No.3423 特許法
【問】 上級 R2_P6
  パリ条約の同盟国の国民である甲は,パリ条約の同盟国である国Xにおいて最初の特許出願Aをした後,出願Aを基礎としてパリ優先権の主張を伴う特許出願Bを日本国にし,出願Bの手続において,特許法第43条第1項に規定する書面(以下「優先権主張書面」という。)及び同条第2項に規定する書類(以下「優先権証明書」という。)を特許庁長官に提出した。その後,甲が,この出願Bの一部を分割して新たな特許出願Cとするとともに,この出願Cに係る発明について,出願Aを基礎としたパリ優先権を主張するには,出願Cの手続において,特許庁長官に,優先権証明書を提出する必要はないが,優先権主張書面については提出しなければならない。

【解説】  【×】
  分割出願は,基礎とした元の出願の内容の一部及び手続きを継承するものであるから,改めて優先権の主張手続きをしなくても優先権の主張が認められる。  
 
(特許出願の分割)
第四十四条  4 第一項に規定する新たな特許出願をする場合には,もとの特許出願について提出された書面又は書類であつて,新たな特許出願について第三十条第三項,第四十一条第四項又は第四十三条第一項及び第二項(これらの規定を第四十三条の二第二項(前条第三項において準用する場合を含む。)及び前条第三項において準用する場合を含む。)の規定により提出しなければならないものは,当該新たな特許出願と同時に特許庁長官に提出されたものとみなす
(パリ条約による優先権主張の手続)
第四十三条 パリ条約第四条D(1)の規定により特許出願について優先権を主張しようとする者は,その旨並びに最初に出願をし若しくは同条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願をし又は同条A(2)の規定により最初に出願をしたものと認められたパリ条約の同盟国の国名及び出願の年月日を記載した書面を経済産業省令で定める期間内に特許庁長官に提出しなければならない。
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R2.12.31