問と解説: 前回 次回  【戻る】  【ホーム】 
No.3703 特許法
【問】  23_10_2
  甲がした外国語書面出願Aの願書に添付した外国語書面には甲が自らした発明イが記載されていたが,その翻訳文には発明イが記載されていなかった。乙は,自らした発明イについての特許出願Bを,出願Aの出願の日後,出願Aの出願公開前にした。この場合,出願Aについて出願公開がされても,出願Bは,出願Aをいわゆる拡大された範囲の先願として特許法第29条の2の規定によって拒絶されることはない。

【解説】  【×】
  拡大された範囲の先願は,出願公開がされると出願当初の出願書類に記載されている事項についても,閲覧が可能であることから,その後補正により削除されても拡大先願の地位があり,これは,外国語書面出願についても同様で,元の外国語書面に記載されていれば拡大先願の地位を有する。
 
(特許の要件)
第二十九条の二  特許出願に係る発明が当該特許出願の日前の他の特許出願又は実用新案登録出願であつて当該特許出願後に第六十六条第三項の規定により同項各号に掲げる事項を掲載した特許公報(以下「特許掲載公報」という。)の発行若しくは出願公開又は実用新案法 (昭和三十四年法律第百二十三号)第十四条第三項 の規定により同項 各号に掲げる事項を掲載した実用新案公報(以下「実用新案掲載公報」という。)の(発行がされたものの願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲若しくは実用新案登録請求の範囲又は図面第三十六条の二第二項の外国語書面出願にあつては,同条第一項の外国語書面)に記載された発明又は考案(その発明又は考案をした者が当該特許出願に係る発明の発明者と同一の者である場合におけるその発明又は考案を除く。)と同一であるときは,その発明については,前条第一項の規定にかかわらず,特許を受けることができない。ただし,当該特許出願の時にその出願人と当該他の特許出願又は実用新案登録出願の出願人とが同一の者であるときは,この限りでない。
【戻る】   【ホーム】
R3.5.27