No.3864 不正競争防止法 【問】 23_58_3 Aは,「甲塾」という学習塾を経営しており,「甲塾」は,札幌市とその近郊の小・中学生及びその保護者の間で広く知られている。Dは,「甲塾」という表示を使用して,札幌市内で中学生向けの学習塾を経営している。「甲」が,Dの姓を示す場合で,その使用について,Dに不正の目的がないときには,Aの表示が広く知られた後に,その表示の使用を開始したとしても,不正競争とはならない。 【解説】 【○】 不正の意図があって広く知られている他人の使用に係る表示を使用することは不正競争となるが,著名な表示と同一であっても,自己の名前を使用する場合は,不正の意図がない限り不正競争とならない。 (定義) 第二条 この法律において「不正競争」とは,次に掲げるものをいう。 一 他人の商品等表示(人の業務に係る氏名,商号,商標,標章,商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するものをいう。以下同じ。)として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し,又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し,引き渡し,譲渡若しくは引渡しのために展示し,輸出し,輸入し,若しくは電気通信回線を通じて提供して,他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為 (適用除外等) 第十九条 第三条から第十五条まで,第二十一条(第二項第七号に係る部分を除く。)及び第二十二条の規定は,次の各号に掲げる不正競争の区分に応じて当該各号に定める行為については,適用しない。 二 第二条第一項第一号,第二号及び第二十二号に掲げる不正競争 自己の氏名を不正の目的(不正の利益を得る目的,他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。以下同じ。)でなく使用し,又は自己の氏名を不正の目的でなく使用した商品を譲渡し,引き渡し,譲渡若しくは引渡しのために展示し,輸出し,輸入し,若しくは電気通信回線を通じて提供する行為(同号に掲げる不正競争の場合にあっては,自己の氏名を不正の目的でなく使用して役務を提供する行為を含む。) |
R3.8.22