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No.3866 意匠法
【問】 上級 H23_44_1
  無効にした意匠登録に係る意匠権が再審により回復したとき,当該審決が確定した後再審の請求の登録前に善意に外国において製造し,当該再審の請求の登録後に日本国内に輸入した当該登録意匠に係る物品には,意匠権の効力は及ばない。

【解説】  【×】
  無効が確定すると今まで存在した権利が消滅しだれでも自由にその意匠を実施できるものであるから,その後権利が回復しても,実施のために資金を投入した者に不測の損害が生じることを避けるために,権利は及ばないが,再審請求がなされると特許原簿にその旨が登録されるので,再審の請求の登録後に輸入した物品には権利が及ぶ。
    参考 Q2749 

(再審により回復した意匠権の効力の制限)
第五十五条 無効にした意匠登録に係る意匠権が再審により回復したときは,意匠権の効力は,当該審決が確定した後再審の請求の登録前に善意に輸入し又は日本国内において製造し若しくは取得した当該登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品には,及ばない。
2 無効にした意匠登録に係る意匠権が再審により回復したときは,意匠権の効力は,当該審決が確定した後再審の請求の登録前における次に掲げる行為には,及ばない。
一 当該意匠又はこれに類似する意匠の善意の実施
二 善意に,当該登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品の製造にのみ用いる物の生産,譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をした行為
三 善意に,当該登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品を譲渡,貸渡し又は輸出のために所持した行為
第五十六条 無効にした意匠登録に係る意匠権が再審により回復したとき,又は拒絶をすべき旨の審決があつた意匠登録出願について再審により意匠権の設定の登録があつたときは,当該審決が確定した後再審の請求の登録前に善意に日本国内において当該意匠又はこれに類似する意匠の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は,その実施又は準備をしている意匠及び事業の目的の範囲内において,その意匠権について通常実施権を有する。
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R3.8.23