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No.320   特許法:異議申立   2級
【問】  特許異議申し立てにおいて,外国語書面出願において,誤訳訂正書によらず,手続補正書を提出してなされた明細書の補正が,当該出願の願書に添付した外国語書面に記載した事項の範囲内においてなされたものであるが,当該外国語書面の翻訳文に記載した事項の範囲内においてなされたものではないときは,そのことを理由として,当該出願に係る特許を取り消すべき旨の決定がなされることはない。

【解説】【○】28P12_(イ) 17条の2第3項 113条1号括弧 113条5号
  翻訳文新規事項として拒絶理由,補正却下の対象であるが,出願時の外国語書面に記載されていたものであるから,形式的瑕疵に該当し無効理由とまではされていない。

(願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面の補正) 第十七条の二
 特許出願人は,特許をすべき旨の査定の謄本の送達前においては,願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面について補正をすることができる。ただし,第五十条の規定による通知を受けた後は,次に掲げる場合に限り,補正をすることができる。
 第一項の規定により明細書,特許請求の範囲又は図面について補正をするときは,誤訳訂正書を提出してする場合を除き,願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面(第三十六条の二第二項の外国語書面出願にあつては,同条第八項の規定により明細書,特許請求の範囲及び図面とみなされた同条第二項に規定する外国語書面の翻訳文(誤訳訂正書を提出して明細書,特許請求の範囲又は図面について補正をした場合にあつては,翻訳文又は当該補正後の明細書,特許請求の範囲若しくは図面)。第三十四条の二第一項及び第三十四条の三第一項において同じ。)に記載した事項の範囲内においてしなければならない。
(特許異議の申立て) 第百十三条
 何人も,特許掲載公報の発行の日から六月以内に限り,特許庁長官に,特許が次の各号のいずれかに該当することを理由として特許異議の申立てをすることができる。この場合において,二以上の請求項に係る特許については,請求項ごとに特許異議の申立てをすることができる。
一 その特許が第十七条の二第三項に規定する要件を満たしていない補正をした特許出願(外国語書面出願を除く。)に対してされたこと。
二 その特許が第二十五条,第二十九条,第二十九条の二,第三十二条又は第三十九条第一項から第四項までの規定に違反してされたこと。
三 その特許が条約に違反してされたこと。
四 その特許が第三十六条第四項第一号又は第六項(第四号を除く。)に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたこと。
 外国語書面出願に係る特許の願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項が外国語書面に記載した事項の範囲内にないこと。
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