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No.4684 特許法
【問】  29P9_3
  パリ条約の同盟国の国民である甲は,発明イについてパリ条約の同盟国であるX国で特許出願Aをし,その後,世界貿易機関の加盟国であるY国で,発明ロについて特許出願Bをした。甲が,発明イ及びロについて,出願A及びBを基礎とするパリ条約による優先権の主張及びパリ条約の例による優先権の主張を伴って我が国に特許出願Cをする場合,甲が,特許法第43 条第2項に規定する書類(優先権書類)を提出できる期間は,出願Aについての優先権書類はX国における出願Aの出願日から1年4月以内,出願Bについての優先権書類はY国における出願Bの出願日から1年4月以内である。

【解説】  【×】
  パリ条約による複数の出願を基礎とする優先権主張の書類は,最先の出願日から1年4月以内に特許庁長官に提出しなければならないが,複数の出願の一つがパリ条約の例による出願であっても,複数の出願を基礎とする場合は最先の出願日から1年4月以内である。  
 参考:Q1745

(パリ条約による優先権主張の手続)
第四十三条 パリ条約第四条D(1)の規定により特許出願について優先権を主張しようとする者は,その旨並びに最初に出願をし若しくは同条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願をし又は同条A(2)の規定により最初に出願をしたものと認められたパリ条約の同盟国の国名及び出願の年月日を記載した書面を経済産業省令で定める期間内に特許庁長官に提出しなければならない。
2 前項の規定による優先権の主張をした者は,最初に出願をし,若しくはパリ条約第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願をし,若しくは同条A(2)の規定により最初に出願をしたものと認められたパリ条約の同盟国の認証がある出願の年月日を記載した書面,その出願の際の書類で明細書,特許請求の範囲若しくは実用新案登録請求の範囲及び図面に相当するものの謄本又はこれらと同様な内容を有する公報若しくは証明書であつてその同盟国の政府が発行したものを次の各号に掲げる日のうち最先の日から一年四月以内に特許庁長官に提出しなければならない
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R4.10.4