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No.496   著作権法 
【問】  レコード製作者の送信可能化権の対象となるのは,商業用レコードのみである。

【解説】
【×】レコードであれば商業用に限定されない。市販の目的がない,例えば宣伝用であっても,非売品であっても送信可能化権の対象となる。
  なお,1996年に採択されたWIPO実演・レコード条約では,ネット上で提供されたレコードも,市販の目的でなくても商業用レコードとみなす旨の規定が置かれている。

(送信可能化権) 第九十六条の二
 レコード製作者は,そのレコードを送信可能化する権利を専有する。
(定義) 第二条
 この法律において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。
 レコード 蓄音機用音盤,録音テープその他の物に音を固定したもの(音を専ら影像とともに再生することを目的とするものを除く。)をいう。
 レコード製作者 レコードに固定されている音を最初に固定した者をいう。
 商業用レコード 市販の目的をもつて製作されるレコードの複製物をいう。

実演及びレコードに関する世界知的所有権機関条約
第十五条 放送及び公衆への伝達に関する報酬請求権
(4) この条の規定の適用上,有線又は無線の方法により,公衆のそれぞれが選択する場所及び時期において利用が可能となるような状態に置かれたレコードは,商業上の目的のために発行されたものとみなす。
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