No.629 独禁法 【問】 独占禁止法に関して,複数の特許権者が特定分野の特許について相互にライセンスしあう取決を「パテントプール」という。 【解説】 【×】 パテントプールは,特許権を持ち寄り,複数の特許権を一括で管理することにより,特許権の利用者も管理会社と交渉すればよいから,個々のライセンス契約が不要となり,個々に契約するよりも負担が少なくなって,特許権の有効活用を図ることができる。 相互にライセンスしあうことは,クロスライセンス,又はマルチライセンスと言われる。 パテントプールの独禁法上の問題点は,特許権を持ち寄らない者にパテントプールの権利を利用させない閉鎖的な形態で,他者を排除することが起こる点である。 独占禁止法 第二条 ○5 この法律において「私的独占」とは,事業者が,単独に,又は他の事業者と結合し,若しくは通謀し,その他いかなる方法をもつてするかを問わず,他の事業者の事業活動を排除し,又は支配することにより,公共の利益に反して,一定の取引分野における競争を実質的に制限することをいう。 ○6 この法律において「不当な取引制限」とは,事業者が,契約,協定その他何らの名義をもつてするかを問わず,他の事業者と共同して対価を決定し,維持し,若しくは引き上げ,又は数量,技術,製品,設備若しくは取引の相手方を制限する等相互にその事業活動を拘束し,又は遂行することにより,公共の利益に反して,一定の取引分野における競争を実質的に制限することをいう。 |