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No.3623 条約
【問】  R2_J10
  知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(以下「TRIPS協定」という。)の第31条及び第31条の2で規定する他の使用に関し,他の使用は,他の使用に先立ち,使用者となろうとする者が合理的な商業上の条件の下で特許権者から許諾を得る努力を行って,合理的な期間内にその努力が成功しなかった場合に限り,認めることができると規定されているが,加盟国は,国家緊急事態その他の極度の緊急事態の場合又は公的な非商業的使用の場合に,上記規定に定める要件を免除することができると規定されている。

【解説】  【○】
  我が国における裁定制度と類似する規定であり,条文に規定される事項である。日本の法律においては,公共の利益のための通常実施権の設定の裁定(93条)として規定されている。
参考 Q3309

第31条 特許権者の許諾を得ていない他の使用
加盟国の国内法令により,特許権者の許諾を得ていない特許の対象の他の使用(政府による使用又は政府により許諾された第三者による使用を含む。)(注)を認める場合には,次の規定を尊重する。
(b) 他の使用は,他の使用に先立ち,使用者となろうとする者が合理的な商業上の条件の下で特許権者から許諾を得る努力を行って,合理的な期間内にその努力が成功しなかった場合に限り,認めることができる。加盟国は,国家緊急事態その他の極度の緊急事態の場合又は公的な非商業的使用の場合には,そのような要件を免除することができる。・・・

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R3.4.21