No.3734 意匠法 【問】 上級 H23_13_4 意匠権者甲の登録意匠イと,当該意匠登録出願Aの出願後に出願され,イの設定登録後に設定登録された意匠権者乙の登録意匠ロとが,それぞれの登録意匠に類似する意匠としてともにCを有する場合,甲の意匠権の存続期間の満了後,乙の意匠権の存続期間が満了するまでの間,甲は,乙の許諾なく,業として当該Cの実施をすることができない。 【解説】 【×】 意匠権は登録意匠の類似する範囲まで権利が及ぶが,他人の登録意匠の類似範囲に含まれる場合は,無断で実施できない。しかし,先願の場合は先願優位の原則が働き,権利期間が満了しても実施を続けることができる。 参考 Q3646 (意匠権の効力) 第二十三条 意匠権者は,業として登録意匠及びこれに類似する意匠の実施をする権利を専有する。ただし,その意匠権について専用実施権を設定したときは,専用実施権者がその登録意匠及びこれに類似する意匠の実施をする権利を専有する範囲については,この限りでない。 (意匠権等の存続期間満了後の通常実施権) 第三十一条 意匠登録出願の日前又はこれと同日の意匠登録出願に係る意匠権のうち登録意匠に類似する意匠に係る部分がその意匠登録出願に係る意匠権と抵触する場合において,その意匠権の存続期間が満了したときは,その原意匠権者は,原意匠権の範囲内において,当該意匠権又はその意匠権の存続期間の満了の際現に存する専用実施権について通常実施権を有する。 |
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