問と解説: 前回 次回  【戻る】  【ホーム】 
No.4191 条約
【問】  3_J9_3
  知的所有権の貿易関連の側面に関する協定に関し,加盟国は,特許権者の権利の侵害に関する民事上の手続において,特許の対象が物を得るための方法である場合に,同一の物が特許を受けた方法によって生産された相当の可能性があり,かつ,特許権者が妥当な努力により実際に使用された方法を確定できなかったときには,特許権者の承諾を得ないで生産された同一の物について,反証のない限り,特許を受けた方法によって得られたものと推定することを定めなければならない。

【解説】  【○】
  特許の対象が物を得るための方法である場合には,得られた物が世の中に出回っていなければ,反証のない限りその物は特許を受けた方法によって生産された物と判断することにより,紛争解決を図る。

第34条 方法の特許の立証責任
(1) 第28条(1)(b)に規定する特許権者の権利の侵害に関する民事上の手続において,特許の対象が物を得るための方法である場合には,司法当局は,被申立人に対し,同一の物を得る方法が特許を受けた方法と異なることを立証することを命じる権限を有する。このため,加盟国は,少なくとも次のいずれかの場合には,特許権者の承諾を得ないで生産された同一の物について,反証のない限り,特許を受けた方法によって得られたものと推定することを定める
(a) 特許を受けた方法によって得られた物が新規性のあるものである場合
(b) 同一の物が特許を受けた方法によって生産された相当の可能性があり,かつ,特許権者が妥当な努力により実際に使用された方法を確定できなかった場合
(2) 加盟国は,(1)の(a)又は(b)のいずれかに定める条件が満たされる場合に限り,侵害したと申し立てられた者に対し(1)に規定する立証責任を課することを定めることができる。
【戻る】   【ホーム】   <リスト>
R4.2.2