No.4281 著作権法 【問】 22_51C_1 映画製作者と契約して,映画の1シーンのために,パブのステージで歌唱する流行歌手を演じた歌手は,その映画がDVD化されても差止請求できないが,その映画が歌手に無断でテレビ放送されるときは,差止請求できる。 【解説】 【×】 映画には多くの人が完成までに参加しており,出演する実演家からも常に許諾が必要とすると,全ての許諾を得ることは現実的に非常な困難を伴うことから,実演家の許諾は必要とされない。実演家にとっては最初の許諾時だけで以後の権利行使はできない。これを「ワンチャンス主義」という。 参考: Q1369 (録音権及び録画権) 第九十一条 実演家は,その実演を録音し,又は録画する権利を専有する。 2 前項の規定は,同項に規定する権利を有する者の許諾を得て映画の著作物において録音され,又は録画された実演については,これを録音物(音を専ら影像とともに再生することを目的とするものを除く。)に録音する場合を除き,適用しない。 第四款 映画の著作物の著作権の帰属 第二十九条 映画の著作物(第十五条第一項,次項又は第三項の規定の適用を受けるものを除く。)の著作権は,その著作者が映画製作者に対し当該映画の著作物の製作に参加することを約束しているときは,当該映画製作者に帰属する。 |
R4.2.27